K-POP用語:マルチレーベル戦略
カテゴリ: ビジネスモデル・プラットフォーム(business-platform)

マルチレーベル戦略とは、一つの親会社の下に、独立した権限を持つ複数の音楽レーベル(事務所)を配置する経営体制のことです。K-POP業界ではHYBEがこの戦略を強力に推進し、急速な成長を遂げたことで注目されました。
HYBEのマルチレーベル体制
HYBEは、BTSが所属する「BIGHIT MUSIC」に加え、SEVENTEENの「PLEDIS Entertainment」、NewJeansの「ADOR」、LE SSERAFIMの「SOURCE MUSIC」、ZICOの「KOZ Entertainment」など、多数のレーベルを傘下に持っています。
メリットと効果
- 多様性の確保: 各レーベルが独自の音楽性やコンセプトを追求できるため、グループごとの個性が際立ち、幅広いファン層を獲得できます。
- リリースの安定化: 複数のレーベルが並行して動くことで、特定のアーティストの活動休止期間があっても、会社全体としては継続的に新作(カムバック)をリリースし、収益を平準化できます。
- リスク分散: いわゆる「一本足打法(特定のトップスターへの依存)」からの脱却が可能になります。
課題
一方で、レーベル間の独立性が高いため、親会社のガバナンスや、コンセプトの重複(カニバリズム)、レーベル間の対立といった課題が生じる可能性もあります。2024年に発生したHYBEとADORの一連の騒動は、このマルチレーベルシステムの運用の難しさを浮き彫りにしました。